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Life is not worth living without you.
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ndex
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L
ink
あたし今日誕生日なんだけどなー。
でも、機関銃のような勢いで喋っているノブはそれに気づいてない。
教えてないから当たり前なんだけどさ。
だけど、たとえあたしの片思いだとしても、
好きな人には誕生日をお祝いしてほしいと思うのよね。
― はーと ―
「あー………寒いっ」
「ほんっとにな!!何で俺達こんな所に居るんだ・・・?」
「今更教室になんて……戻れない…よね」
「戻れんだろ」
なんとなーくその場のノリで「サボろう!」って言って
教室を飛び出してきた訳だけど、今は冬。
こんな屋上でサボろうなんて考えた私達ってやっぱりバカなのかもしれない。
「今が夏だったら良かったのに…」
「オマエ、夏は「焼けたくない!」とか言って外に出ないだろ!」
「でも今急に夏になったら、あたしきっと泣いて喜ぶ」
「ンな事でイチイチ泣くなよ・・・」
「ばーか!物の例えですー!」
「くっ…!にバカと言われると無性に腹が立つ…」
「あーもうダメ!寒いッ!中に戻ろ!」
「あ、オイ待てよ!」
扉が錆びついた音を出さないように気を付けて中に入り、
壁に背を預けてズルズルと床に座りこんだ。
少し手を伸ばせば、屋上に続く扉に手が届く。
もっと温かい場所に行きたいけど、授業をサボッた私達の居られる場所は、
入り口付近のココくらいしかない。
「ねーノブ、休み時間になったら急いで購買行こう。
何でも良いから温かいものが飲みたい」
「お!良いねぇ〜!俺ココアが良いな」
「良いな、って…奢らないよ?」
「そんなつもりで言ったんじゃねーよバカ!!」
「しっ!」
唇に人差し指を当てて、ノブに「静かにして」と言うと
ノブは何か言いたそうな顔でグッと言葉を飲んだ。
「ね、良いこと教えてあげようか」
軽く身体を傾けて、ノブの身体に肩をぶつける。
丁度寄りかかった状態のまま、私はノブを見上げて言う。
「あのねー、今日あたし誕生日なの」
えっ?
そんな感じでノブは目を見張ってあたしを見た。
「バッカ!お前なんでもっと早く言わねーんだよ!俺何も用意してないぞ!?」
「いーよ、別に」
「よかねーよ!」
へらっと笑うと、少し焦っているノブとばっちり目が合った。
すっごい近い…。
そう思っていると、急に目を逸らされた。
よく見ると耳が少し赤くなっているような気がする。
「で、何が欲しいんだ?」
「現金で5万くらい?」
「はぁ!?」
「うっそ!冗談!」
「ホントかよ」
「うーん…実は半分ホント」
「やっぱり・・・」
そんな呆れた顔をされると、ちょっと悲しくなる。
でも、本当に困ってくれてるみたいだし、ちょっと嬉しいかな?
「誕生日ねぇ…。女の欲しいものなんてわっかんねー」
「そんな事言わないで考えてよ」
「ヌイグルミとか?」
「いやっ…」
「あーいらないか。即答だもんな」
「そ、そんな事無いよ!貰えるだけありがたいです」
「っーかまず、は何が欲しいんだよ?」
「あたしはねぇ〜……」
あ…。今良い事思いついちゃった。
今なら駄目だったとしても冗談で済ませられるかも。
だって、あたしが一番欲しいのは、ただ一つだもん。
「彼氏が欲しいな」
「はっ!?………あーわかった。神さんか?」
「いや、誰?」
「えっ、知らねーの!?」
「うーん…。名前くらいしか」
「じゃあ・・・・・・何だ?」
明後日の方を向いて、ノブは小さな唸り声をあげた。
ほんとは解ってるくせに。
横顔だけですぐにわかるよ。
「耳赤いよ?」
「寒いからだよ!」
「ねぇ気づいてるでしょ?どうなの?嫌なら嫌って言って」
「そりゃ………オマエ……」
やっとノブはあたしの方を向いた。
目は泳いでるけど、口元は微かに緩んでいて
あたしも思わず顔が緩んだ。
「っーか…俺?」
「そうだよ。ダメ?」
「いや、全然ダメじゃないっーか……マジでビックリしたんだけど」
「あたしもビックリした!最高のプレゼントをありがと〜!」
「おゎっ!!バカ!くっつくな!!」
「だって嬉しいんだもんっ」
今日は今まで生きてきた中で、一番幸せな誕生日になった。
ノブ、最高のプレゼントをありがとう。
End
Mちゃんお誕生日おめでとうございます!!遅くなってごめんね!
いや〜〜、やっとこれで堂々とエロ本が買えるね!!(笑)
頑張ってノブで甘いの目指してみたけど、どう?(ドキドキ)
あんま甘くない?どっちにしろ返品は受け付けないぜぇー★笑。
モドル