* * What would you say if I asked you to marry me? * -   * * - ndex
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「くッだらねぇ…」


「くらだらぬとは何だ佐助ぇ!」


「だって……ねぇ、大将?」


「うむ……実にくだらぬな」


「お、お館様までッ!?」






その通りと言わんばかりに首を縦に振る勘助も加わり


幸村の傷心度は上がるばかり。






「俺はね、旦那」


「あぁ…」


が太った太ったって言ってるから妊娠したんじゃない?って言っただけなんだけど」


「………なに?」


「だから、ご懐妊。ほら、なんか最近腹とか気にしてるみたいじゃん?」


「そう言えば……」


「良かったね、旦那♪これで俺の誤解も晴れた訳だし…」


「ちょっと待て、何故佐助がその様な悩みを知っ…」


「じゃ、俺偵察に行って来るわ!」


「まッ…!」






幸村の手が空を切り、床に落ちる。


佐助が居た方向をボーッと眺めていると


後ろから背中を叩かれた。






「行かぬのか?」


「何処へ…?」


「こう言う事には鈍いですなぁ。幸村殿は」


「ハッハッハ!お前に言われたら終わりじゃのう!」






と、笑いながら、惚ける幸村を置いて


2人は談笑しながら廊下の角へと消えて行った。







それから幸村が口元に薄く笑みを称えて立ちあがるまでに


どれだけの時間がかかったのだろうか。






「…行かねば!!」






火の如く勢いで廊下を走り、の部屋の前で足を止める。






!開けるぞ!」


「えっ…!」






本を片手に持った状態のとばっちり目が合う。


……なるほど。佐助のいう事も嘘ではなさそうだ。






「佐助から聞いたぞ!何故某に言ってくれないのだ」


「だってホントか解らないし、心の準備が…」


「いや〜嬉しいでござるなぁ〜」






嬉々とした様子でぎゅっとを抱きしめる。


今の幸村にはの言葉などこれっぽっちも耳に入っていないようで


初めはささやかな抵抗と言い訳をしたもついに諦め、肩の力を抜いた。






「名は男なら勝千代が良いでござるなぁ〜」


「…それ、お館様の幼名じゃないですか…」


「お館様のようなお人になって欲しいのだ!きっとお館様も許してくださる!」


「…そうですね」


「某ももっと大人にならねばならぬな!いやさっきはすまなかった」


「それは佐助に言うべきでは?」


「あぁそうでござるな!って何で…」


「あんな大声で騒いでいては城中の者が聞いていますよ」


「なんと…!」






幸村が驚いていると、ふいにに肩を叩かれた。


目で、「後ろ」と言われて振りかえると佐助が居た。






「佐助!偵察に行ったのではなかったか…?」


「いや〜俺様ってば仕事速いから」


「そうか…。あのな佐助。さっきは色々と…すまぬ」


「別にいーって。でも減給は勘弁してね」


「わかっておる」


「ならいいや。じゃあ邪魔者は消えますよ、っと」






佐助が去った後、妙な静寂が二人を包んだ。


しばらく、向かい合ったままお互い動かなかったが


先に行動を起こしたのはの方で。


畳の上に三つ指をついて頭を下げた。







「改めまして、よろしくお願いします」







暖かな風が吹く水無月の午後。


こっそりと祝いの宴の準備が進められている事など露知らず


お館様に報告するタイミングについて話合うと幸村。


少し遅い春に城中が沸くまであと少し…。














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落ちなかった(爆)佐助はさんの良い相談相手なんです。

だから、ある意味幸村よりもさんについて詳しいと思います。

あと、信玄の幼名は太郎カモしれませんが、私の好みで勝千代で。

バサ幸は絶対子供にお館様の名前をつけたがると思います。晴信とかvv

では、最後までお付き合いいただきまして有難うございます!!



モドル