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Life is not worth living without you.
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I
ndex
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ノブの情報網は広い。
多分、あたしの友達が総出で同じ情報を求めたとしても、
彼の情報網にはかなわないんじゃないかと思う。
― 彼の凄いトコ ―
「知ってたか!?今週、食堂に肉まんが出るらしい!!」
「ホント!?」
「噂によればあんまんとピザマンも入るらしい…」
ノブの口に耳を近づけてこそこそ内緒話。
肉まんとあんまんが食堂に入るという確かな情報を掴んだあたしは
ひそひそ話しを止めると、ノブの肩をバシバシ叩きながら嬉々とした声で喋り出した。
(ノブ曰く、この瞬間がココ暫くの間のあたしの最高の笑顔だったらしい)
「でさ、いつ食券買いに行く?絶対ゲットしたいよね!」
「毎朝販売機チェックしよーぜ!っーか俺が朝練のついでに見てきてやるよ」
まかせんさい!なんて胸張ってノブが言うもんだから、
あたしはついつい調子に乗って彼をおだてまくった。
調子に乗ってあんまんでも奢ってくれないかなー、なんて淡い期待を持ちながら。
それから数日後、朝のSHRの時、担任が話をしているのにも関わらず
ノブは戦利品である食券を2枚掲げて誇らしげに笑った。
「今日だったんだなー!肉まんの発売日!俺がナンバーワンだったぜ!(多分)」
豪快なノブの笑い声が教室中に響いて、クラスの中が食堂の新情報に騒然とした。
あたしの隣の席の子も後ろを振り返り「初耳だよね」なんて話をしている。
「の分も買ってきてやったからな!俺サマ優しいから」
「えー!!!ありがとー!!ノブ大好き!」
食券を貰う時、ノブはずっと下を向いていた。
あたし何か悪い事言ったかしら?
……と、思っていたら、突然バッと顔を上げて彼は「にっ」と笑った。
「誰が奢ってやるなんて言った?80円だ」
「…」
あたしに向かって右手を差し出して彼は意地悪そうにそう言った。
「80円くらい奢ってよ」
「ばーか!塵も積もればなんとやらだ!!俺にとっては80円だって貴重なんだよ!」
「……いやらしー」
「なっ…!お前俺の小遣いがどれだけ食費に消えてると思って……」
突然、ノブがしゅんと頭を垂れた。
そして、らしくないほど大きな息を吐いた。
「ちょっと、やらしーかも、俺」
自己嫌悪、って感じの彼が可哀想になっては財布から100円を渡すと
ノブの手にしっかりと握らせた。
まるでお母さんが初めて買い物に行く我が子にお金を預ける時のように。
「おつりは要らないよ」
物凄い哀れみの目でにっこり笑って、
あたしは彼の手を何かを言い聞かせる様に、そっと自分の両手で包み込んだ。
「ばっ…バカにしてんのかオメーは!!!!!」
「いやぁ〜あの時は本当に猿みたいだったね、ノブ」
「うるせー」
「ほんとに苛めがいが有るって言うか?」
昼休み、無事食券を引き換えてあたしはあんまんを、ノブは肉まんをゲットした。
結局あの100円はノブの意地により、あたしの元へ戻ってきた。
つまり奢り。なんか人から奢ってもらうと何時もの倍くらい
美味しく思えちゃうんだから不思議だなぁ。
「これチョー美味しいよ?食べる?」
「……や、遠慮しとく」
少しだけ迷ってはっきりきっぱり断られた。
ほんとに美味しいのに。
ただのあんまんだけど。
「じゃあさ、半分コしようよ」
「はぁ?俺もう食っちゃってるけど」
「あたしも少し食べちゃったけど、肉まんも食べたいなー?なんて」
ダメ?
と出来るだけ可愛らしく聞いてみると呆れた顔をしながらもイイ返事がもらえた。
「なんか明かに俺の方が得してねェか?」
半分になった肉まんとあんまんを見比べてノブは少し申し訳なさそうに言った。
パッと見で解るほど、2つの大きさの差は歴然としていた。
別け方が下手とか言うんじゃなくて、
別ける前にノブが沢山肉まんを食べた所為で元の量が少なくなっていたから。
「いいじゃん。元はノブのお金なんだし」
「おーそうだったそうだった!!寧ろ損してるくらいじゃん、俺」
「100円くらいあげるのに…」
「いらん!!」
声を荒立ててノブはけっ、と悪態をついた。
ほんっと、心底面白く無さそうだ。
「あっ」
「んだよ」
「これって間接ちゅーだ」
「ブッ!」
口の中のモノを吹き出しそうな勢いでノブが何かを吹いた。
や、実際には何も出てないけど。
「あ、でもこれちゅーじゃないよなぁ…。ねぇ何だと思う?」
「知るか!!」
ふて腐れた顔でもさもさ肉まんを食べているのを見ていると
可愛いやら面白いやらでついつい悪戯心がむくむくと沸きあがってくる。
「今度はあたしが何か奢ってあげるよ」
「えっ、マジ!?」
「そん時また間接ちゅーしようね♪」
End
お友達設定?清田ってわかりやすいようなわかり難いような。精進します。。。
モドル