* * I’m gonna hold you ’til your hurt is gone. * -   * * - ndex
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愛してるだとか、好きだとか


そういう甘美な言葉を


元就様は言ってくれない。


それは昼も夜も変わらなくて


私の言葉はいつも一方通行。


だけど、それでも良いって思うんだ。







― 不器用な愛 ―







「綺麗ですね」


「ここは久しく訪れていなかったな」


「戦続きでそれどころでは御座いませんでしたから…」







揺れる木々の隙間から零れる光が


人為的に作られた遊歩道に落ちて、二人の前に光の道を作った。


が地に揺れる光とざわめく木々の音に耳を傾けていると


入り口に繋ぎとめてある馬の鳴き声が遠くから聞こえて、振り返った。






「何を気に病む事がある」


「馬が鳴いていたので…」


「そうではない」


「……私、何か変なこと言いましたか?」






目を伏せて、少し長めに息を吐く元就を見つめて


は内心笑みをこぼす。


きっと私が戦の事を口に出したから気にしてくれたんだろう。


元就様はお優しいから。





「歩きましょう、元就様」





そっと手を伸ばしてが元就の手を取り、指を絡ませる。


一瞬、ぴくっと元就の身体が動いたがは気にしないで微笑んだ。


元就が拒まないのを確認してゆっくりと歩き出す。


相変わらず冷たい手だな、と思う。


だけど、見かけよりしっかりしてて、頼りがいのある手に安心するのも事実で


どこにも行かないように、離れないように、繋いだ手に願いを込めた。






「元就様、置いていかないでくださいね」


「……何を言い出すのかと思えば…」






元就が小さく喉で笑った。


愚問すぎて答える気にならぬ、と言われている気がした。






「私、元就様の事、大好きですよ。誰よりも」


「…戯言を」






きゅ、と繋いだ手に力が篭って


元就の歩く早さが僅かに上がった。


本当に、かわいい人。







「ありがとう」


「…ふん」







私の言葉はいつも一方通行。


だけど貴方がめいいっぱいの気持ちを表してくれるから


私はそれで幸せ。


それはきっと、ずっとこのまま変わらない。














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最近人気急上昇中の元就様です。

リクエスト多数でちょっとびっくりしました(笑

裏・・・は、しばし待たれぃ!

元就様は気持ちを態度で表してくれると思うんですよね!(萌)

不器用な愛が大好きです。


モドル