* * Life is not worth living without you. * -   * * - ndex
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あなたを想うと心がいっぱいになって頬が緩むし


会話とか出来ちゃった後は、変な事言わなかったかな?


って一人でこっそり反省会を開いてみたり。


だけど、この気持ちに理由なんてない。


あるのは、ただ無性に君がスキっていう気持ちだけ。





― 眠り姫2 ―





さん?」


「…ん……」


「おはよ」


「えっ、あ…おはよぅ…」


「なんかいつも寝てる気がするんだけど…」


「そんな事…!」






ヤダ。


呆れないで。






「ずっと寝てる訳じゃないんだけどな…」






なに言ってるんだろ…言い訳にもならないじゃない。


もっと、良い言葉が出てくればいいのに。


あたしのバカ。






「っていうかあの………どうしたの?」


「プリント。横流しだったから」


「あ、そうなんだ。ありがとう」






何も言わないで、ちょっとだけ笑うと、


神クンは余ったプリントを先生の所に持っていってしまった。


それはあたしの仕事なのに…






「重ね重ねありがとうございます」


「どういたしまして」






ああ、大好きなその笑顔


ずっと見ていられたらいいのに


あたしだけを見て欲しい


ずっと当たり前のように傍に居てくれたら…






「はァ…」


「はは、今度はため息?」






ドキッとして一瞬身体が固まった。


だけど直ぐに平然を装った。






「聞かれてたか…。こんなに煩いのに」


「聞こえちゃったんだよね、何故か」






ふと教卓を見ると先生は居なくて、代わりに黒板に自習の文字。


なんだか解かんないけど、ラッキー?






さんってさ、授業始まると凄いテンション下がるよね」


「そうかなぁ?」


「だって、休み時間とかいつも笑ってるじゃん」


「え…?」


「あ、えーと…聞こえてくるんだ。笑い声とか」


「そ、そうなんだ…」






なんか恥ずかしいな…。


でも、見ててくれたのかもって思うとちょっと嬉しくて


心がふわっと温かくなる。






「あと15分くらいあるね」


「あ、そうだね…」


「暇だったら相手してくれる?」


「えっ、あ、うん!!是非!」






なにこれ。なにこれなにこれ!!


願ったり叶ったりってこういう事??


でもなんか変だよ。


身体の内側からじわじわと熱くなってきて、


恥ずかしくて……あたし、もう溶けちゃいそう。






「あのねっ…」






ああもうどうしよう。


話してみたい事は沢山あるはずなのに全然出てこない。


どうしよう…緊張する…。


心臓が早鐘みたい…






「あたし、実はバスケ好きなんだよ」


「え!?そうなの!?」


「うん、見るのは…。全然出来ないんだけどね…」


「あ、それは知ってる」


「え!?」


「この間の凄かったよねぇ」






クスクス、と思い出し笑いをする神クン。


あたしもあの時を思い出して、元から赤いであろう顔を更に赤くした。


だから、体育の授業はキライなんだ!






「なぁんで見てるの〜!?恥ずかしすぎるんだけどー!…もーやだ!」


「ドリブルって難しいよね、うん」


「全然説得力無いんですケド…」






あ、もう駄目だ。


あたし本気で凹んでるよ…。






「バスケ以外は割りとできてるのに、不思議だよね」


「うん…って何でそこまで」


「うーん、いつも寝てるさんが元気だから、自然と目が行くのかな」


「なんかとんでもない事言ってますけど…」






お願いだから、あんまりドキドキさせないで


あたしだって、あたしなんか、


あなたは気づいてないでしょうけど


ずっと前から神クンのこと見てるんだから。


間違って言っちゃったらどうするのよ






「あ、あたしが好きなチームはねぇ…」






はやくこの時間が終わって欲しいけれど永遠に続いて欲しい


矛盾だらけで、子供みたいなあたしの本音。


あなたに言えたらいいのに。


でも言えない。あたしは臆病だから。


あと数分で授業が終わってしまう。


けど今あたし、むっちゃ幸せなんだよ?


だけど、その反面、ちょっと怖い。


幸せは続かないことを知っているから






「あ…」


「終わったね」


「もうちょっと話してみたかったな…」


「じゃあ話しようよ」


「へ?」


「だって今休み時間でしょ。昼だけど」


「…うん!!」


「あー、やっぱり休み時間になると元気になるんだね」






そのにっこりスマイルにあたしの寿命は確実に縮まったと想う。


もう、ドキドキとかそういうレベルじゃない。


あーもうホントどうしよう。


あたし本当に、どうしようもない程神クンが大好きなんだ。


やっぱり、理由なんてわかんないけど無性にスキ






「どこで食べようか?」


「外!!」


「ふっ…わかりました」






神クンの気の抜けた笑い声を聞きながら、


その後ろを歩いて教室を出る。


一緒に歩いてるなんて夢みたい。


それでも、今のこの状態より


もっと先を望んでしまうあたしは欲深いのでしょうか






「神クン」


「なに?」


「なんでもなーい」







スキに理由なんて無くたっていいんだ


それが乙女心というものですカラ











モドル