* * Life is not worth living without you. * -   * * - ndex
**・,,・**・,,・**・,,・**・,,・**・,,・**・,,・**・,,・**・,,・**
シガレット。






「あ、水戸」






青い空が広がる狭くて汚い屋上で


彼はあたしに気が付くと、慌てて何かを隠した。


わざわざ隠さなくたって、あたしにはソレが何なのか位は解かる。


そっと近づくと彼は身体を少し横に動かして、


あたしに隣に座るように無言で催促をする。


あたしはそれに甘えて、スカートの裾を気にしながら隣に座った。






「また吸ってたの?」






バレてたか、と彼は肩をすくめる。


が、あたしはそれ以上を追求はしない。


口煩く言ってもうざいだけだし、タバコは麻薬って言うのも知ってるから。






「食うか?」


「…何これ?」


「禁煙ガム」


「ふふ、あたしもう止めたの知ってるでしょ?」


「おっと、そうでした」






ふざけた口調でそう言って、あたしに渡そうとした物を口の中に放り込んだ。






「知ってた?禁煙すると、世界が変わるんだよ」


「へぇ?」


「今度、試してみると良いよ」


「そうだな」






どのくらいそうしていただろう。


冷たいコンクリートに背中をくっつけて、静かに流れる雲を見つめていた。


気が付けば、隣に座っているから


微かに規則正しい寝息が聞こえてきていた。






「全く…呑気なモンだぜ」






水戸は先ほど隠したタバコを口にくわえ、火をつけたが、


半分まで吸った所でタバコを地面に押し付けた。


彼から穏やかな呼吸が聞こえるようになるまでそう時間は掛からなかった。








End


どんだけ久々更新なんですか。
しかもタバコ設定です。友情設定です。未成年の喫煙は禁止ですよ。
モドル