*
*
I’m gonna hold you ’til your hurt is gone.
* - * * -
I
ndex
*
*
*・,,・*
*
*・,,・*
*
*・,,・*
*
*・,,・*
*
*・,,・*
*
*・,,・*
*
*・,,・*
*
*・,,・*
*
*
バレンタインに告白?
そんなのありきたりでつまんない!!
それより前に仕留めないでどーするのよ!
― ドキドキ*バレンタイン ―
なぁんて意気込んだのはだぁーれだ。
あたしだよあたし。
やっぱりあの人を目の前にするとドキドキしてしまうのです。
ましてやこんな、向き合って座るなんて……
あぁもう無理…お願いだから何か喋ってよ毛利くん。
「あのさー……あれ?あたし今何て言おうとしたんだっけ?」
苦し紛れにあのさ、なんて言葉を発してみたけど、言葉が見付からないよ。
ほんっと苦しすぎる。
「何言うか忘れちゃった☆」
「人間はどうでもいい事から忘れていく生き物だからな。
さして重要ではなかったと言うだけだ、仕方あるまい」
それを言ったら今までの会話全てが台無しになるんですが…
「まさか本来の目的すら見失った訳ではないだろうな?」
「あっ、いえ!それはないです!」
「そうか」
「そう、なんです……残念ながら…」
きゅっ、と大事に抱えている彼への贈り物を持つ手に力を入れる。
沈黙が痛い。
でもこの流れって……
そうだ、言うならきっと今しかない!
「あ、あの…これ…!……どうぞ……良かったら…」
ああ、出してしまった。
まともに顔も見れないままテーブルに置いた箱からゆっくり手を引いた。
「これは?」
「ばッ、バレンタインです」
「……」
「あ、あの、どっちだと思いますか?」
義理か、本命か。
消えそうな声でそう言った後は何も考えられなかった。
まるで時間が止まったみたいに。
「義理だな」
「ちがうしッ…!!」
想像以上に早い反応だったのか、少し驚いた様子の彼とまともに目があった。
「…そうか」
珍しく向こうから視線を外されてふと違和感を覚えたのもつかの間、
あたしの想像を遥かに越えた言葉が脳にダイレクトに伝わった
「我と恋仲になって何とするつもりだ?」
「…………………へ?」
何時ものように、高飛車で自信家の表情で腕を組んだ彼は
すっかりあたしを見下す態勢でいる。
「400字詰め原稿用紙2枚で述べよ」
「えっ、えと…したい事は山ほど…」
ってあたし何いってんだろ。
あまりにも予想外過ぎて混乱してるんだきっと。
でも、この流れはまるで…
「ま、まずはこのあと買い物に行きたいです!!」
高飛車そうな表情が少し緩んだ様な気がした。
「よかろう」
「あーもう!嘘みたい…!!」
堪えきれずにささやかなガッツポーズを作るあたしをよそ目に
彼はテーブルの上の袋を持ち立ち上がった。
「もう行くの?」
気合いの入ったラッピングが施してある袋を持つ彼の姿ににやけが止まらない。
「あぁ、我の気が変わらぬうちにな」
「はーい!」
遠くて遠くて、でもずっと憧れてた背中にやっと触れる事ができた。
「…どうして」
「え?」
「なぜ今日なのだ?バレンタインはまだ先だろう」
「だって、誰かに先越されたら嫌だし。それに…つまんないでしょ、ありきたりすぎて」
「なるほど、それは名案だ」
貴方との距離が少し近くなった。
ただそれだけだけど、何て幸福なんだろう。
やっぱり、言って良かった。
End
バレンタイン後にうpしたのにこのネタ!
なんということだ…。
無駄にさわやかな毛利さんが不自然orz
なんかもう、ただの学生だねー
だって原作通りでバレンタインってアンタ…
モドル