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Over the sidewalks Running away from the streets we knew .
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I
ndex
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小
さ
な
世
界
観
不規則にキーボードを叩く音やリズムが好き。
そう言ったら根暗呼ばわりされた。
だって、本当なんだから仕方ないじゃないか。
「なーアレルヤ」
「…なに?」
「この授業面白いか?」
クラスメイトが眠気に勝てず次々と撃沈してく様子をみながら
ぼんやりした口調でハレルヤが言った。
ハレルヤの横では気持ちよさそうにミハエルが爆睡している。
「楽しくはないね」
「だよなー」
「でも聞かないとね」
「たりーよ」
「…コンピュータ室って何か嫌だよね、ハレルヤ」
「なんだよ急に。お前さっき好きとか言ってなかったか?」
それとこれではまた意味が違うのだが、
誤解を与えているのかもしれないと思うと自然と謝罪の言葉が出た。
ハレルヤが意味の解らない謝罪をされると怒る事も知っているのだけれど、
これはもう癖の様なもので治らないから仕方ない。
案の定、今も怒られた。
「だって何か管理されてるって感じがするし!」
「しょーがねぇだろ、精密機器なんだからよ」
「そうなんだけど、夏なのにココだけ全然暑くないとか可笑しいよ」
「俺は楽でいいと思うけどね。でも管理されてる感じは確かに頂けないよなぁ。 どうせなら学校全体を涼しくしやがれ!って感じ?」
「まあ……そんな感じかな」
本当は少し違うけれど、先生から非難の視線を浴びて話を中断した。
小声のつもりだったのだが静かな教室ではあまり意味がなかったようで
気がついた時には「おしゃべりの輪」が至る所に広がっていた。
「僕はさ、ハレルヤ。自由な空間の中で、1つだけ完全管理された空間っていう
ある意味特殊性がある場所だからここが嫌いなんだ。籠の中みたいだとは思わないかい?
どうせなら全部完全管理にしちゃえばいいのに。そしたら不自然さを感じることもない」
自分でも何を言っているのかよく解らないけれど、でも。
でも、それでもハレルヤには僕が言いたい事が通じたらしい。
笑わないで聞いてくれる、それが嬉しかった。
「あと10分だな」
「そうだね」
「よし、落書きでもするか」
「えぇ?どうしたの、急に」
この教室には不釣合いなカチカチ、というシャープペンをノックする音を出してハレルヤが言う。
「管理されていても、いなくても俺達は俺達だ。関係ないね」
絵心の欠片もない様な絵をコンピュータ室の白い綺麗な机に次々と描いていくハレルヤ。
先生ももう諦めているのか、何も言ってこない。
それを良いことにアレルヤもペンを執る。
「お前…絵上手いなぁ」
「ハレルヤは下手くそだね。それウサギ?」
「あぁ?猫だよ猫!」
「うわーごめんハレルヤ。全然わかんないよソレ」
小声で会話をしながら2人で机を落書きで黒く埋め尽くしていく。
気持ち悪いくらい真っ白だった机が今はもう見るも無残な姿になっている。
悪い事をしているのは解ってはいても、もう楽しくてやめられない。
結局、終業の鐘がなるまで2人で机を黒く塗り替えていた。
「あー!楽しかった!」
「アレルヤ、もしかしたら俺より描いたんじゃねぇ?」
「んー?・・・そうかも?」
「絶対そうだね!」
「はは、だって楽しかったんだもん」
「あぁ?何だよお前等、俺が寝てる間に何してたんだ?」
「「悪い事」」
「…―はァ?」
同じ顔で同じ笑い方をして、二人は顔を見合わせて笑った。
綺麗に重なる声が耳に心地よかった。
End
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モドル