* * Life is not worth living without you. * -   * * - ndex
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あたしのクラスにいる通称王子サマの藤真くんはとても面白い人だと思う。




― かけっこ ―




「なぁ花形。エロワードタイムしようぜ」


「一人でやってろ」








そりゃ、顔はイイと思う。


あたしも始めは一目惚れしそうな勢いだったし。


でも、いざ話している所を見ると


その綺麗な容姿からは想像もつかないほど普通の男のコで、


今みたいに普通に"エロワードタイム"なんて下ネタ全開な事だってしちゃう。








「なんだよお前―。ノリ悪いなぁ。っーかエロワードタイムって解ってんのか?」


「読んで字の如く、だろ」


「そー。エロイ事意外言っちゃ駄目ってやつ」









それを聞いて周りにいた男子が「面白そうじゃん」とか言って


藤真くんの周りに集まってきた。


そう、藤真くんは綺麗なだけじゃなくて男にも女にも人気がある人で、


あたしも嫌いじゃない。寧ろ好意的な方だと思う。









「良いかお前等!ちゃんと会話にならないと駄目だからな!」


「ノリノリだな、藤真」


「は?勿論お前もやるよな、花形」


「意地でもやらん!」









ガタン、と音を立てて花形くんは藤真くんの所から離れて行った。


花形くんってやっぱり硬派だ。









、さっきから藤真くん見すぎ」


「え?」


「惚れた?」


「や、それは無い」


「どうして?格好良いじゃん」


「なんて言うか…」








なんでだろう?


むさい男達の中に居ても尚、薔薇色の輝きを放つ藤真くんを見つめて考える。


格好良いし、良い人だし、人気もあるし、頭良いし、以外と普通の人だし、


非の打ち所がないんだけど……でも…。









「友達に居たら楽しいだろうな、って思うからかなぁ?」


「あーなるほどねー」


「藤真くんってさ、冗談も通じるし、話面白いし、友達に居たら楽しいだろうな


って思うけど、それ以上は望んじゃいけない気がするんだよね」









大体にして藤真くんは高嶺の花だ。


それ以上を望む事自体が間違ってると思う。









「あ、そういえば今週席替えだね」


「あぁ!そう言えばそうだったかも!」


「藤真くんの隣になれたら良いね、!」


「うーん………。……うん、そうだね」









もし隣の席になったら沢山人が来て、休み時間寝れなそうだなぁ。

あっ、でも毎日目の保養が出来るから良いとしよう。


……………とか考えたけど、あたしが藤真くんの隣の席になる確率なんて


ゴミ山の中から一つの針を見つけられる確立くらい低いと思う。


あたしクジ運ないし。


てゆか、隣の席になりたい訳でもないし。









「席替え楽しみだねー」


「そーだね」









もしも、の事を艶かしい言葉を喋っている藤真くんを見ながら考えた。


あんな面白い人が隣の席なら、きっと眠くなる事も無いのかなァなんてね。


なんだか少しずつ席替えが楽しみになってきた。













藤真ファンの方スミマセン;;





モドル